コミュニケーションのギャップはどこから生まれるのでしょうか?
それはもともと生まれ持った、もしくは生まれた後に環境によってつくられた『脳の使い方の違い』にあるのかもしれません。
今回は篠田真宏さん著『すごさの認め方』をレビューします。
脳の使い方の違い
同じ出来事が起こっても、「チャンス」と捉える人と「ピンチ」と捉える人がいます。
また、同じ物事についても、人によって優先順位が高かったり、低かったりすることもあります。
それは人によって、『脳の使い方』に違いがあるからです。
コミュニケーションのギャップ
例えば、ある人にとってはとても重要なことでも、
自分にとっては取るに足らないことだったりすることってありますよね。
それは脳の使い方によって、優先順位や捉え方、見方考え方が異なるからです。
そこにコミュニケーションのギャップが生まれます。
「こんな大切なこと、なんであいつはわからないんだ」
と思われてしまうわけです。
人はタイプ分けが好き
血液型診断、動物占い、12星座占い、男と女…。
人は人を分類し、タイプ分けするのが好きです。
なぜかというと、
タイプ分けして、体系化しなければ、
全体の傾向を捉えることができないからです。
「十人十色」「百人百色」では、
毎回未知との出会いになってしまいます。
それではいつもハラハラドキドキです。
「男はこう、女はこう、年配の人はこう、A型の人はこう」
と分類し、だいたいこういうタイプだろうな~と推測して人と接する方が楽なのです。
右脳と左脳
右脳タイプ、左脳タイプなんて、よく聞いたことがあると思います。
篠田さんはそれをさらに分けて、
右脳or左脳インプット×右脳or左脳アウトプット=合計4つにタイプ分けしました。
タイプの診断方法
その診断方法は以下のとおりです。
1、指組み
両手を組んだ時に…
左親指が下→左脳インプット
右親指が下→右脳インプット
2、腕組み
腕組みをした時に…
左腕が下→左脳アウトプット
右腕が下→右脳アウトプット
右脳タイプと左脳タイプの違い
右脳or左脳インプット×右脳or左脳アウトプット、それぞれの特徴はこんな感じ。
左脳インプット:任務中心
右脳インプット:人間関係中心
左脳アウトプット:規則的
右脳アウトプット:衝動的
そして、それを組み合わせると、
以下の4つのタイプに分類できます。
☆☆勇タイプ=左IN/右OUT☆☆
突発的なアクシデントに強く、目の前の困難に果敢に取り組むことができる。
これまでやったことがなくても自分がやりたいと思ったら勇猛果敢に挑戦していく。
挑戦や行動の中で成長していくことに喜びを感じる。
<コミュニケーションするとき>
・互いの考えを共有するために、双方向に話したり質問したりする。
・擬音語など、ポジティブで抽象的な言葉を多用し、チームに勢いと活力を与える
・相手のベストを引き出すために、積極的な行動を促す
☆☆誠タイプ=左IN/左OUT☆
自分のルールやこだわりを持ち、効率的な方法を模索しながら、正確に仕事をこなしていく。
言ったことを達成する、つまり言行一致の性格。
達成までの道筋を計画してから実行するので、周りからの信頼を得られる。
<コミュニケーションするとき>
・事実を正確に知るために質問や説明をする
・達成するために必要な手順や数値目標の把握をする
・コンサルタントのように正確に内容を理解しようとする
☆☆義タイプ=右IN/右OUT☆☆
不道徳を嫌い、人のため社会のために、理想に向かって一貫した行動をとり続ける。
義を重んじる。
自分の志から一貫した思いを持って行動し、人として正しいことをしているかを価値観の根底に置いて考える。
<コミュニケーションするとき>
・全体の雰囲気が良くなるよう、円滑なやり取りを促進する
・うまく場になじめていない人に対して特に積極的に声をかける
・一人ひとりが気づきを得られるよう場をリードする
☆☆礼タイプ=右IN/左OUT☆☆
人に貢献できるよう成長する、互いに尊敬し合える人との深いつながりを築くことに注力する
礼節を持って関係を築くことを大切にしている。
相手に尽くすことで強くて他いつながりを築き、一体感のある人間関係に喜びを感じる。
<コミュニケーションするとき>
・相手をよく知るために、特に過去について多くの質問をする
・教えることが得意で、相手のためになることを話す
・礼節を持って関係を築こうとする
すごさの認め方
タイプによって、「ほめられると嬉しいポイント」「大切にしたいこと」「価値観」が異なります。
タイプ分け論を参考にして、
相手がどういうタイプか見定め、自分との違いを理解した上でコミュニケーションを取っていきたいですね。