『売り込み』がすごく嫌われる時代になってきました。
「当社の商品はこんなに良い性能!こんなにお得!今なら20%割引!良かったらおひとついかがですか?」
こんなメッセージが送られてきたら即ブロックするでしょう。
では、優秀な営業マンやリーダーは、お客様(相手)に行動をうながすためにどんなことをしているのか?
それは「Why(理念)を語る」ということです。
サイモン・シネック『Whyから始めよ!』
サイモン・シネックはアメリカの人気コンサルタント、講演家です。
彼のプレゼンのTED動画『優れたリーダーはどうやって行動を促すか?』は世界中で視聴されています。
(この記事の下の方にリンクを貼ってあります)
サイモン・シネックのゴールデンサークル
彼が提唱しているのがこの図。
『ゴールデンサークル』と呼ばれます。
彼の主張を図式化したものです。
What
普通の人は自分が「何をやっているか?」(what)は理解している。
例えば、「自分は家をつくっている」…とか。
普通の営業マンは商品の「何?」を売り込む。
例えば、「この商品はこういう特徴があって、こんな素晴らしい商品です」 というように。
How
少し賢い人は自分が「どうやるか?」(How)を理解している。
例えば、「こういう工法で、こういう手順で家を建てる」。
少し優秀な営業マンは商品の「どうやって?」を理解しているので、
「この商品はこういう風に使うと、こんなメリットが得られます」と売り込む。
Why
優れたリーダーは「Why?」=なぜ?=理念を理解している。
そして、そこから語り始める。
例えば、アップルは
「私たちは…世界を変えます」
と語り始める。
決して「こんな素晴らしい新商品ができました。こんな風に使えます。おひとついかがですか?」とは語らない。
人を動かすためには、まずWhyから語り始めなさい。
…というのが、彼の主な主張です。
キング牧師のスピーチ
I have a dream.(私には夢がある)
キング牧師のあまりにも有名なスピーチです。 これがもし、
「I have a good plan.(私に良い計画があります)」
だったらどうでしょう?
きっと、あれほどまでに多くの人の心を打つことはなかったでしょう。
むしろ打算的な人だという印象すら与えます。
優れたリーダー、人をインスパイア(影響を与える)するリーダーは、まずWhyを語るのです。
そして、Whyを徹底的に語り続ける。
そうして、影響力を増していくと、そのうち、周りの人がHowやWhatを考えはじめます。
優れたリーダーは普通の人とここが違う のです。