非常にざっくりとした言い方ですが、教え方には大きく分けて、2つのパターン(型)があります。
『まずは教える』方法と『まずは考えさせる』方法です。
学校教育においては、『教えて考えさせる授業』と『問題解決型授業』といいます。
今日はこの教え方の2パターンについてご紹介しましょう。
まずは教える
『まずは教える』(教えて考えさせる)方法というのは、
「新しく学ぶことはまず教える」
という方法です。
例えば、企画書の書き方を学ばせたいとしたら、まずは「企画書はこのように書きなさい」と教えます。
そこから先はそれを自分でつくってみたり、アレンジしてみたりしていきます。
教わる側は最初は考えるための知識も持っていないので、そこはまず教えてあげて、その知識を活用する過程で、知識をさらに深めたり、スキルを磨いたりしていく、という考え方です。
まずは考えさせる
それに対して、『まずは考えさせる』(問題解決型)は、
自分で考えながら答えを探していく
という方法です。
「企画書はどうやって書けば良いか?」という問題が生じた際に、いきなり答えを教えるのではなく、「どうやって書けば良いと思う?」と問いかけます。
そうすると、教えられる側は「ネットで調べる」とか「過去の例を真似する」などの方法を思いつきます。
教える側が「これを見なさい」と言って文例を提示した場合と、自分から「文例を見てみます!」と言って文例を見た場合では、課題に対する意欲も大きく変わってきます。
どちらも一長一短
上記のふたつは、どちらが優れているとか、どちらがダメとかいうものではありません。
どちらも一長一短です。
『まずは教える』ばかりを重視していては、つめこみになってしまい、教わる側のやる気や主体性が失われる可能性もあります。
『まずは考えさせる』だけでは必要な知識が身につかない場合もあるし、ものすごく時間もかかります。
この場面では『教えよう』、この場面では『考えさせよう』と、場面に応じて、このふたつの型を使い分けていくのが最良の方法です。