音楽が無くなっても死ぬ人はいません。
でも、音楽は世界中にある。
なぜでしょう?
そもそも音楽はなぜ生まれたのでしょうか?
今日はその謎を探ってみましょう。
音楽の起源に関する諸説
音楽はなぜ生まれたのか?
それについて、多くの学者が様々な説を提唱してきました。
今日はその一部を簡単に説明しましょう。
言語抑揚説(言語起源説)
話し言葉の抑揚から歌(音楽)が生まれたという説。
かの有名なフランスの思想家ジャン・ジャック・ルソーもこの説を提唱。
求愛起源説
音楽をやることによって、文化的、リズム感、身体能力がある、音楽をやるだけの余裕がある、ということを異性にアピールできる。
つまり異性を引き寄せるために音楽が生まれたとする説。
進化論で有名な生物学者ダーウィンの説。
※現代でも音楽をはじめる人の8割ぐらいはこの目的ではじめるのではないか・・・?
感情表現説
人間の感情が高まった時の声(泣き声、笑い声、雄叫び)が歌になったという説。
心理学者のヴントの説。
労働起源説
集団で作業をする時の「かけ声」が音楽の起源であるとする説。
例えば、「ワッショイ!!ワッショイ!!」などのかけ声は、作業にリズムを生み、集団の一体感を生みます。
また疲労感を軽減する効果もあります。
※実際に多くの民謡(ソーラン節など)は労働が起源です。
呪詛起源説
魔術や宗教的儀式のために生まれたという説。
実際に宗教において音楽は、神と交信したり、トランス状態をつくったりするのに不可欠です。
※読経や詠唱もその一種か 主なものはこの5つです。
他にも脈拍が起源だという説や、遊びの中から生まれたという説などたくさんあります。
著者はどう考えているか
言語抑揚説については支持しません。
音楽と言語の誕生時期はほぼ同じぐらいと考えられるからです。
また労働起源説についても支持しません。
農耕など集団労働が行われるようになったのは、音楽が誕生するよりもかなり後だからです。
ではどれを支持するかというと、それ以外の3つ、「求愛起源説」「感情表現説」「呪詛起源説」です。
これらのどれかひとつという訳ではありません。
鳴き声に音程やリズムをつけて、求愛したり、感情を表現したり、神と交信したりしているうちに、なんとなく音楽というものが形づくられていったのではないか、と考えています。