経済はだいたい直感で動く ~人間の非合理性に注目した行動経済学~

投稿日:  カテゴリ: ライフハック, 心理学, 読書・書評.
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人間は非合理です。

かつての経済学では、人間は価格や品質などを合理的に判断して経済活動を行っているとされてきました。
しかし、行動経済学を中心とした最近の研究では、人間はそれほど合理的に行動していないことがわかってきました。
人間はだいたい直感で判断して経済活動を行っているのです。

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学

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直感による判断 ヒューリスティクス

人間は判断を下す際に、必ずしも合理的に判断を下す訳ではありません。
直感で判断していることも多いのです。

直感で判断した方が、素早く、簡単だからです。
なにかの判断に迫られるたびに、膨大な量の情報を総合的に判断したり、素早く確率計算をしたりすることなどできないので、人間は多くの判断を直感に頼っています。

直感による判断のことを『ヒューリスティクス(heuristics)』といいます。

ヒューリスティクスという概念を提唱したのは、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンです。
カーネマンらによってつくられた認知心理学をもとにした経済学を『行動経済学』といいます。

 

認知の偏り

直感的な判断=ヒューリスティクスにはいくつかのパターンがあります。

その代表的な例を2つ紹介します。

代表性ヒューリスティクス

代表性ヒューリスティクス、もしくは典型性ヒューリスティクスともいいます。

典型的だと思う事例を過大に評価して、判断基準にしてしまうというヒューリスティクスです。

例えば、
・1回うまくいったから次もうまくいくはず
・メガネをかけているからマジメ
・株で成功している人がいるから自分も成功するかも
・・・などなど。

これらは『そうでないケース』もたくさんあります。
しかし、これらを代表的、典型的だという思い込みによって、それが起こる確率が高いと過大評価してしまうのです。

 

利用可能性ヒューリスティクス

『思い浮かびやすいこと』『印象に残っていること』の起こる確率が高いと思い込んでしまうヒューリスティクスです。

例えば、飛行機事故のニュースが報道された直後には「飛行機はコワイ」「飛行機に乗るのはやめておこう」などと思う人が多いと思います。
飛行機事故の起こる確率がとても高いように思い込んでしまうわけです。

実際には自動車事故の起こる確率の方がよっぽど高いにも関わらず・・・。

また、鳥インフルエンザのニュースが報道されれば、鳥インフルエンザにかかる確率がものすごく高いように感じてしまう。
実際には喫煙による害で死亡している人の方が多いにも関わらず、まるで鳥インフルエンザがすぐそこまで迫っているように思ってしまうのです。

 

人間は合理的に判断して物を売ったり買ったりしているように思いがちですが、意外と非合理的に、直感で物事を判断しています。
ただ安ければ良い、品質が良ければ良いという訳ではないのです。

これらを経済学の分野に応用した学問が行動経済学です。

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