私たちが変えられるのは自分だけです。
他人を自分の思い通りにコントロールしようと思ってもうまくいきません。相手が『変わる』ことはあっても、強制的に相手を変えることなどできないのです。
「相手は自分の言うことを聞くはずだ」という思い込みを捨てれば人間関係が快適になる
この考え方を元につくられた心理学を『選択理論』といいます。
「私が変えられるのは自分だけ!」ということを意識すれば、もっともっと楽に生きられます。
私たちが変えられるのは自分だけ
私たちは自分の行動を自分で決めています。
自分なりの目的があって、それに基づいて自分で、自分の行動を選択しています。
私たちは他人から、コントロールされることを嫌います。
怒ったり、脅したりして、自分を無理矢理動かそうとする人を嫌います。
これは誰でも同じです。
ですが、人間関係において、多くの人はこのことを忘れがちです。
相手が自分の期待にそぐわない行動をしたり、自分の意に反することを言ったりすると、ついイラッとして怒ってしまったり、批判してしまったりします。
つまり相手を自分の思い通りにコントロールしようとしてしまいがちなのです。
でも、怒ったり、批判したりしても、相手の心を、行動を強制的に変えさせることなんてできません。
「私たちは自分の行動を決めている」からです。
私たちは相手を無理矢理変えることなんてできません。
私たちが変えられるのは自分だけなのです。
このことを改めて認識するだけで、人間関係に無理がなくなり、人との衝突はかなり減ります。
そして、今よりもずっと楽に生きられるようになります。
怒っても関係は悪化するだけ
例えば、恋人が、夫が、子どもが、何度言っても注意を聞き入れてくれない。
ついカッとなったり、イラッとしてしまいますよね。
そういう時、あなたはどうしますか?
怒りますか? 泣きますか? ネチネチ言い続けますか?
どれも良い方法ではありませんよね?
期待が裏切られた時に腹が立ってしまうのは仕方がないこと。
しかし、大事なのはその後です。
「私が変えられるのは自分だけ!」なのです。
イラッとした気持ちを認めて、それをグッと飲み込みましょう。
ガミガミ怒ったり、泣いたりしても相手を強制的に変えることはできません。
それをすることは、相手との関係を悪化させるだけです。
相手の気持ちをただ受け止める
私たちができることは、相手の気持ちを事実として受け止めること。
そして、自分の気持ちを伝えて、『リクエスト』することです。
例えば、先ほどの挙げた、「相手が何度言っても注意を聞き入れてくれない」というケース。
この場合、まずは
「あなたはそうしたいと思うんだね」
と、相手の気持ちをただ、事実として受け止めます。
受け入れるのではなく、受け止める(キャッチする)だけです。
自分の意見を曲げて相手に合わせる必要もありません。
もちろん、相手を批判する必要もありません。
リクエストする
そして、その上で相手に自分の期待(してほしいこと)をリクエストするのです。
「私は○○してほしいと思うよ」
というように。
「○○してくれないと別れるわよ」
ではありません。
変化を強制する必要はないのです。
・・・というか、もともと相手を無理矢理変えることなんてできないのですから、そんなことをしても相手との関係を悪化させることにしかなりません。
こちらの期待は伝えるけど、それに対してどのように行動するか?結果は相手にゆだねればいいのです。
あなたが相手を無理矢理コントロールしたりしなければ、相手との人間関係を良好に保てます。
そうすれば、こちらのリクエストもより実行してもらいやすくなります。
参考書籍
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人間関係をしなやかにする たったひとつのルール はじめての選択理論
渡辺 奈都子 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2012-12-26
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