これからの社会で幸せに生きていくためのカギとなるのが『利他』の考え方です。
今回も、前回に引き続き『利他』の精神について考えてみます。
いろいろな分野で利他が注目されている
現在、いろいろな分野で『利他』が注目されています。
それをいくつか紹介しましょう。
認知科学(脳科学) 茂木健一郎先生
近年の認知科学が示したように、人間の行為の基盤に利他性があることは事実である。
社会的動物である人間は、「他人のため」に何かをすること自体を喜びとするように脳の報酬系ができあがっている。
利己性と利他性
認知科学の見地から、利他が人間性の基盤にあることを主張しています。
夢を叶えるゾウ
夢を叶えるゾウ ガネーシャの教えに、以下のような教えがあります。
・コンビニでお釣りを募金する・・・世のため人のためになろうという気持ち
・人が欲しがってるものを先取りする・・・人がほしいと思うものを先取りして提案する
・人を笑わせる・・・人を楽しませる
・トイレ掃除をする・・・みんなが嫌がることを率先してやる
・身近で一番大事な人を喜ばせる・・・周囲の人を大切にする
・誰か一人のいいところを見つけて誉める・・・相手の自尊心を満たす
・サプライズする・・・人を喜ばせる
いずれも利他の実践です。
夢を叶え、成功をつかむためには、まずは人を喜ばせることが大事だ、とガネーシャは教えてくれています。
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夢をかなえるゾウ
水野 敬也 飛鳥新社 2007-08-11
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ライフハック界の巨匠たち
Lifehacking.jpの掘 正岳氏は『Gift』
Hacks for Creative Life!の北 真也氏は『利他の精神』
わかったブログのかん吉氏は『サービス』
・・・という言葉を用いて、利他の大切さを訴えています。
人のために働き、人を喜ばせるという利他の精神を持っているからこそ、彼らの周りには人が集まるのでしょうね!
愛はめぐる
私は「愛とは 人の間をめぐるもの」だと考えています。
愛(つまり人の役に立つサービス)を提供し続けていけば、それはめぐりめぐって、自分のところに返ってくるのです。
なぜ愛は返ってくるのか?
利他を実行していると、そのうち良いことが自分に返ってきます。
例えば、無償でWEBサービスを提供し続けた結果、WEBサービスの開発を依頼された、運営するサイトに人が集まるようになった、セミナーや執筆の話をもらった、そしてそれらが結果的に収益につながった。
…そういう話は意外とたくさんあります。
では、なぜ愛は返ってくるのか?
これは心理学的に考えると『返報性の原理』で説明できます。
人は「与えられたら、与え返す」という習性を持っています。
チンパンジーなどもこの習性を持っていると言いますから、これは本能的なものなのかもしれません。
※返報性の原理の根本にあるのは、集団の中での生き残りをかけた利己的な生存戦略なのですが、ここではそれは問題にはしません。
経済学的に考えると、その人の『人的資本』が高まったと結果、リターンが得られた、ととらえることができます。
人的資本とは、経済活動の元手となるその人の能力、スキル、特性、性格、人脈などのことです。
例のような場合、周囲に与え続けたことによって『信頼』という名の人的資本が高まり、キャピタルゲインを得られたと言えるでしょう。
報酬は結果論
ただし、報酬を得ることは、利他の精神の趣旨ではありません。
あくまでも人の役に立つことそのものです。
報酬を得るために、サービスを提供するというのは利他でも何でもありません。
報酬はあくまでも結果、という姿勢が大事です。
最初に述べたように、まず与えること、次に与えること、そして与えること。
それが利他です。
そして、これが幸せに生きるカギ、これからのライフハックのキーワードです。
参考
Be proactive!自分が変われば世界が変わる! #szokhack