私にも「ロック以外は音楽じゃない!」などと思っていた時期もありました。
しかし、今では何でも聴きます。
曲の好みは年齢と共に変化していくのです。
幼児は単純な曲を好む
幼児は単純な曲を好みます。
単純でハッキリしたメロディライン。
伴奏もベースラインとリズムだけ!というぐらい単純であること。
印象的で明快なキメのリズムがあること。
幼児にはこういう音楽が好まれます。
逆にジャズのように複雑な音楽を、幼児は「自分の音楽」として認識しません。
せいぜいBGMとして、なんか音楽が流れてるなーと思うぐらいです。
誰でも最初はこのような出発点なのですが、ここから少しずつ音楽の許容範囲が広がっていくのです。
年齢と共に許容範囲が広がるが、思春期でまた狭くなる
単純な音楽しか許容できない幼児期から、小学校高学年に向けて、少しずつ音楽の許容範囲は広がっていきます。
合唱やクラシック、大人が聴くようなカッコイイ曲も「なんかいいなー」と感じられるようになります。
しかし、中学~高校にかけて、一時的にこの許容範囲が急激に狭くなります。
「オレはロックしか認めねぇ!!」という状態です。
人は思春期に入ると、『自分の世界』『自分たちの世界』を持つようになるからです。
そして、それを確立し、堅持しようとするからです。
そのため、この時期には音楽に限らず、さまざまな面で自分の好みや価値観に固執し、視野が狭くなります。
10代後半~20代に聴いていた曲が最高!
思春期を乗り越えると人は、視野が広がり、さまざまな価値観を受け入れられるようになります。
それは音楽も同様で、大人になるにつれてまた曲の許容範囲は広がり、さまざまなジャンルの曲の良さを感じ取れるようになります。
しかし、このピークは40歳ぐらいまでで、それ以降は昔聴いていた曲を好むようになります。
40歳を越えるとと、『10代後半~20代に聴いていた曲が一番良かった』と思うようになるようです。
高齢になるとスローテンポの曲を好むようになる
また、さらに年を重ね、高齢になると、スローテンポの曲を好むようになります。
心拍数が低下し、生理的リズムがゆっくりになるからです。
心拍数とテンポの感じ方には大きな関係があります。
例えば、緊張している時は心拍数が上がるので、いつもより速いテンポで演奏してしまいがちになります。
逆に年をとると心拍数が下がるため、スローテンポがちょうど良いテンポだと感じるようになるのです。
このように年齢と共に、曲の好みは変化していきます。