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貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』という本を読みました。

私は著者である橘玲(たちばな・あきら)さんという方の本に最近とても注目しているのですが、この本もやはりとてもおもしろかったです。

橘さんに注目し始めたきっかけは『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』という本を読んだことでした。

 

もうね、社会科学全般に対する造詣の深さがすごいんですよ。
読んでいてワクワクします。

本のいたるところに、鋭く輝く刃物のような見聞がちりばめられています。
それらが私の知的好奇心を刺激し、「もっと社会について勉強したい!」という思いを抱かせてくれます。

・・・ということで、この本のレビューをシェアします。


貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

 

格差社会は原理的に解決不可能

日本はいまや完全な格差社会になりつつあります。

座っているだけで生涯の賃金が保証されている『終身雇用劇場』はいまや満員状態だからです。
劇場の外には、なんとか中に入ろうと、吹雪の中でガタガタ震えながら、列をつくって並んでいる若者たちがたくさんいます。

しかし、なんとか館内で席を確保できた者は、死ぬまでその席を離そうとはしません。

なぜなら、一度、劇場の外に押し出されてしまった人は、列に並んで再入場しようとしても、入り口の段階で入場を拒否されてしまうからです。
劇場の外には、席から押し出され、ガックリとうなだれて路頭に迷っている人もたくさんいます。

この現状はすでに膠着状態で、原理的に解決不可能です。
(なんせ国の財政事態もピンチですからね)

 

雇われない生き方

では、この現状を打破するにはどうしたらよいか?

アメリカでは1970年代に終身雇用的な制度を保っていた「家族主義」の会社がつぎつぎに破綻に追い込まれました。
そして、何万人もの技術者が職を失いました。

そこで彼らが選んだのが『フリーエイジェント』(フリーランス)という道です。
積極的に選んだというより、追い込まれたという感じなんですが、フリーエイジェントという道も案外悪くなかったようで、結果、現在、アメリカには3300万人のフリーエイジェント(フリーランス)がいるそうです。

なんとこれは日本の約10倍の数です。

 

法人化する

2005年に会社法というのが改訂され、資本金ゼロで、1人でも株式会社という法人をつくることができるようになりました。

これによって、日本でもフリーエイジェントとして雇われない生き方をするという選択が現実的になってきました。

法人になると、個人事業では得られない様々な特権が与えられます。

例えば、個人との取引の場合は個人の経歴(学歴・職歴)が問題になってきますが、法人として取引する場合は、それらは問題にはなりません。

また、法人にする最大のメリットは、生活費や交際費などを会社の経費として計上できるということです。

 

ダブル節税

法人の所在地として、自宅を登記すると、家賃や水道光熱費の半分は会社の経費として計上できるようになります。マイカーも経費として計上できます。

では、経費として計上すると何が得なのか?
それは経費は課税の対象から外れるということです。

例えば、給与が300万円あり、その中から200万円のマイカーを買ったとしましょう。
その場合、300万円の給与は課税の対象になります。

しかし、200万円のマイカーを会社の経費で買い、自分の給与を100万円にしたとしましょう。
すると、課税対象になるのは100万円だけです。

さらに、200万円は経費ですので、法人にかかる税の課税対象からも、その分は外されます。

法人化することによって、個人と事業の両面で節税できるということです。

日本のサラリーマンは税意識が低いと言われています。
そして、知らず知らずのうちにものすごい額の税金が所得から引かれています。

フリーエイジェントになり、事業を法人化することによって、税の面では大きな恩恵を受けることができます。

 

私は社会科教師ですが、税金関係は事務の方にお任せなので、とても弱いです・・・。
この本を読んで、もっと税のことを勉強したくなりました。
そして、橘さんの本をもっと読みたくなり、Amazonで5冊ほど購入してしまいました!


貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する





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