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最近、ネット上で
「中学校や高校の図書室にラノベを置くべきか?」
「どんなラノベを置くべきか?」
という議論が巻き起こっています。

もっと中高生の読みたいラノベを考えろ – 主にライトノベルを読むよ^0^/
中学校の図書館にいって、10年も前の、名前程度しか知らない、クラスのみんなも読んでない、イラストも古い、10巻以上も巻数があるシリーズ作品が置いてありました。あなたは借りますか? 普通借りないよね。借りる?別にいいと思うよ。で、借りてそのシリーズ読破して。その読書体験を誰と共感するんです? …

「中学校にラノベを導入するべきか?」という話 | 針の筵
とはいえ、何も「図書室にラノベを入れるな」と主張しているわけではない。僕は中学校にラノベを導入するにはそれ相応の説得的な理屈が必要である、ということを強く指摘したいのである。その理屈はラノベの具体的なラインナップの話などでは全然なく、むしろその他の図書と比較して敢えてラノベを導入することの意義を問う極めて理念的な話である。 …

 

中学校にラノベを置くべきか?

この問題に対する私の答えは「バンバン置くべし!」です。

 

活字本を読むこと自体が高いハードル

今の子どもたちにとっては、活字を読むこと自体がとても高いハードルなのです。

これは子どもたちの責任ではなく、ゲームやテレビよりもおもしろい本を提供(紹介)できていない大人たちの責任です。
具体的には文壇、メディア、教育者、親の責任です。

さらに言うと、『活字離れ』なんてもんは1980年代からすでにはじまっているものです。
つまり、子どもや若者の活字離れどうこうというよりも日本国民全体が活字離れしているのです。
私と同年代の人(アラサー)でも、本を全く読まない人なんてゴロゴロいます。

2008年に文化庁が実施した「国語に関する世論調査」によると、日本国民の半分は全く本を読まないという驚きの結果が発表されています。

このような現状の中で、子どもにだけ「本を読め!」「文学作品を読め!」なんていうのはバカな話です。
ラノベでもなんでも読んでいるだけエライ!

読書好きな人は漫画でも小説でもビジネス書もなんでも読むという傾向にあるようです。
とにかくまずは、活字を読んで知的な楽しさを味わうという体験が最優先です。

 

誰も読まない本を置くのは公費の無駄遣い

なんとか全集とか、古典文学集とか、誰も読まない本を図書室に置くのは公費(公共設備)の無駄遣いです。

古くなったり、需要が全くないものについては、処分するか、他の公共図書館に譲るべきです。

教員は「自分の代で捨てる」という決断がなかなかできないため、学校には物がたまっていく一方です。倉庫の中に古い物があふれかえっている学校も多いです。

土地が財産であるのと同様、場所やスペースも財産です。
無駄な物は置くべきではありません。

古典的な作品すべてが無駄だと言っている訳ではありません。
(私は高校の図書室で太宰治やビクトル・ユゴー、魯迅などを借りていましたから)

需要(貸し出し履歴、使用頻度)や古さなどから無駄だと判断されるものをドンドン捨てていくべきだということです。

そして、空いたスペースには子どもが読みたい本、興味を持ちそうな本をたくさん置いてあげるべきです。ラノベも含めて。

 

図書室は入り口に過ぎない

図書室に古今東西、古典から最新作までそろえるなんて、はじめから無理な話です。
予算の問題もありますから、主要な作品をそろえることすらできないでしょう。

そもそも学校の図書室とは、何かを調べたり、読書体験をするために『入り口』に過ぎません。
ここですべてを完了することなどできないのです。

だったら、少しでも子どもが本の世界に入りやすいようにしてあげるべきです。
ラノベからでも良いのです。

そこから本が好きになり、さらに世界を広げたいと思った子どもは、自分で勝手に公共図書館や本屋に行ったりします。
図書室はあくまでもその世界へと続く入り口なのです。

 

あ、ちなみに私はラノベとか全然読んだことないんですがね・・・。
(でも子どもたちがああいうのを好きだという気持ちは理解できます)





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