一般的に音楽はストレス解消に役立つと言われています。
音楽を聴くと脳内にあるA10神経という神経が刺激され、『ドーパミン』『セロトニン』『βエンドルフィン』などのホルモンが分泌されるからです。
これらのホルモンは人に快感を感じさせ、ストレスホルモン『コルチゾール』の分泌を抑えます。
しかし、これはあくまでも一般論です。
音楽を聴くことがマイナスの方向に働くこともあります。
音楽家はアレルギーになりやすい
優れた音楽能力や数学的な能力を持つ人は、そうでない人の2倍アレルギーになりやすいそうです。
そういえば、確かに音楽関係の人は花粉症や鼻炎などの人が多いような気がします。
その理由は音楽能力が高い人のテストステロン(男性ホルモン)にあります。
音楽能力が高い人は、テストステロン値が低い傾向があります。
テストステロンは免疫力を抑制する作用も持っています。
そのため、テストステロン値が低い人は、免疫系が暴走し、アレルギー症状を発症しやすいのだと考えられます。
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音楽家はストレスに弱い
音楽家は音楽家でない人に比べて、ストレスホルモンの値が高い傾向があるそうです。
これは音楽家は繊細でナイーブであることの表れでもあります。
音楽家は一般の人よりも強いストレスにさらされているのです。
また、一般の人は音楽を聴くとストレスホルモン『コルチゾール』の値が減少しますが、音楽家が音楽を聴くとコルチゾール値が上昇することがあるそうです。
音楽家にとっては、音楽自体がストレス減として働くことがあるというのです。
これは実際私も経験したことがあります。
普段から音楽に接していると、音楽を聴くこと自体がストレスとなり、なんにも聞きたくないと思うことがあるのです。
音楽家は高い音楽能力と引き換えに、音楽を楽しむ力を失ってしまうのかもしれません。
<参考文献>
福井一氏著『音楽の感動を科学する』