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話し合いをしている時に、
「いやいや、そういうけど昔よりは全然マシだって」とか
「他んとこに比べたらうちなんて恵まれてる方だよ」とか言う人がいます。

私はこの言葉を聞くたびにすごくモヤモヤとしたイヤな気持ちになっていました。
今日はなぜこの意見が私を不快にさせるのか考えてみたいと思います。

 

下を目指しているのか?

建設的な話し合いをしている時に「今は昔よりマシだよ」というのは、論点がズレています。

話し合いや会議は、なにかを改善するため、現状を打破するため、より良いアイデアを見つけるために行うものです。
中には切実な思いをもって、この話し合いに臨んでいる人もいるでしょう。

そこで、より低レベルな事例を挙げて比較し、「昔よりは今の方がマシだ」と言う。
わざわざ低い事例を出してくる意味があるのか?と思います。

今回50点だったけど、20点の人よりはマシ。20点だったけど、0点の人よりはマシ。
下を目指すための話し合いではないのですから、そんな論法は通りません。

戦時中よりはマシだろ?
と言って、給料を半分にされたら絶対に耐えられないでしょう。
そんな論法はそもそもおかしいのです。

 

自分は本当に大変なことを知っているアピール

もうひとつ腹が立つのが、「昔よりよっぽどマシだよ」というセリフには、「だから、そんなに神経質になるなよ。こんな程度で・・・」という嘲笑が込められていることです。

さらに言うなら「オレはそういう大変なところを切り抜けてきたんだ」「オレはもっと大変な状況も知っている」というアピールも込められているように思います。

 

建設的な意見を出せない

結局、こういう人は建設的な意見が出せないのではないか?と思います。

現状を打破しようとして話し合いをしているのに、しょうもない比較をして、自分を安心させているだけ。現状をなるべく直視しないようにしているだけだと思うのです。

低レベルな比較対象と比較しているうちに、現状認識が甘くなります。
そして、その人がようやく本腰をいれはじめることには問題は解決不可能なほど大きくなってしまっているのです。





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