ウツの人に対して 「考えすぎたよ!」 「前向きに考えてなよ!」 などとアドバイスする人がいるようです。
その程度のアドバイスをもらって、「それもそうだな・・・。よしっ!今日から前向きに考えるぞ!」などと思えるならはじめからウツになどなりません。
そもそも気持ちをコントロールできないから病気なんです。
頼れる先輩がウツに・・・
私の尊敬する先輩が精神疾患で仕事を休職することになりました。
その先輩はとてもタフで、頼れる先輩で、コミュニケーション能力も高く、バイタリティもある人でした。
仕事でもプライベートでもこの人についていけば間違いない!と思っていたぐらい頼りにしていました。
そんな先輩がウツ状態になり、休職することになったと聞いて正直とてもショックでした。
いままでも自分の周りで精神的に病んでしまって休みに入ってしまった人は何人かいましたが、あんな先輩でもウツになっちゃうんだなー・・・と。
そこで改めて気付されました。
ウツは心が弱いとか、考え方とかの問題ではありません。
環境、ストレス、人間関係・・・さまざまな偶然と体験が積み重なって引き起こされるものなのです。
本人の気持ちや考え方でなんとかなる問題ではないのです。
がんばってと言ってはいけない??
よく「ウツの人にがんばってと言ってはいけない」といいますよね?
これも結局、『気持ちや考え方でなんとかなる問題ではない』ということだと思います。
言って良い、いけないではなく、
『がんばってと言われてもがんばれないから困っている』のだと思うのです。
周りの人が一番理解してあげるべきことは、これは言って良い、これを言ってはいけない、ということではなく、『気持ちや考え方でなんとかなる問題ではない』ということです。
教員とウツ
教育界では今、教職員の精神疾患が大きな問題になっています。
文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校で5400人以上の教職員が精神疾患で休職していたとのことです。
教職員の病気休職のうち、実に64%もの方が精神疾患によるものだそうです。